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「大変だ大変だ!」
「なんだよ、ヴィーノ。そんな大声だして」
「これが!大声出さずにいられますかってんだ!」
「だから、なんだよ」
「い、今、議長が来て!オレ、レイと話してたんだよ。そしたらレイが!レイの顔が!そりゃもう!なんつーの?
こう、満面の笑顔で!」
「ああ、なんだ。そんなこと」
「そ、そんなことって、お前!あのレイだぞ!?あいつの満面の笑顔って、お前見たことあるかよ!?」
「あるよ。議長の前だと、あいついつも嬉しそうにしてるもん」
「マジかよ!?」
「まあな。お前と一緒だったから、まだ抑えてた方じゃないのか?他に人がいると、いつも通り無愛想だからな、
あいつ。俺の場合はさ、同室だし一緒に行動することも多いから、だいぶガードも緩くなってるみたいでさぁ。
たぶん、お前が見た以上のモン見せられてるぜ」
「うへぇ、あのレイがねぇ」
「そうなんだよ。俺も初めて見たときは自分の目を疑ったね」
「だろ?オレ、もうすげぇビックリしてさあ。でもさ、そうなると気になるよな、議長とレイの関係。お前は知ってる
か?」
「知らねぇよ。下手に聞くと睨まれそうで、怖くてとてもじゃないけど聞けねぇ」
「まあなぁ、確かに聞けないよなー」
「でもさ、逆に、それこそ満面の笑顔で議長との馴れ初めとか話し出されても、それはそれで怖くねぇ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うっ。そ、想像しちゃったじゃないか!恐ろしいこと言うなよ!」
「だろー?だからさ、あれはもう放っておくのが一番なんだよ。ほら、アレだ、『触らぬレイに祟りなし』ってね」
「お、上手いね」
「なにがだ?」
「へ?・・・・・・・・・うわっ、レ、レイ!?いいいい、いつからそこに!!」
「今来たところだ。どうしたんだ、ヴィーノ。そんなに慌てて」
「い、いや!な、なんでもないぞ!なあ、シン!」
「ああ、全然たいしたことじゃないよ。で、レイは?何か用でもあるのか?」
「ああ、ヴィーノにな。さっきメンテナンスの話の途中だったろう」
「あ、そ、そうだったな!それじゃ、オレ行くわ。じゃあな、シン!」
「あ?お、おい!・・・・・・・・・って、もう行っちまったよ。レイも行くんだろ?」
「ああ。お前は?」
「俺はさっきやっと終わった。休憩中」
「そうか。邪魔したな」
「いいや。お前のおかげで面白かったし。・・・ていうか聞いてたんだろ?」
「まあな」
「気をつけろよ、マジで。免疫ない奴らには目の毒なんだから」
「わかっている。だが、久しぶりに会えたんだ、しょうがないだろう」
「まあ気持ちも分からんでもないけどさ」
「それはともかく、シン。俺が聞いてると分かってるくせに好き放題言ってくれたな」
「へ?い、いやぁ、アレは、まあ・・・お前と議長の関係を知りたがってたからやめた方がいいと忠告を・・・・・・」
「そういえば明日は格闘技の訓練だったな」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ!」
「じゃあな、シン。明日が楽しみだ」
「勘弁して・・・・・・」
END
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Master`s Comments
味野もと様から誕生日プレゼントにいただきました〜
もとサンのレイシン大好きなのですが、レイ⇔ギル匂わせながらのレイシンでかなりツボ押されてます*^^*
レイは一体どのように報復するのでしょう・・・気になります(笑)
本当に有難うございまシタ☆